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2018年08月02日
開催報告

第1回 イセたまご研究所一般公開セミナー 開催報告

『アホウドリの保全、鳥インフルエンザ、養鶏(たまご)の研究“最前線”』

平成30年7月28日、有楽町朝日ホール(東京)にて、第1回イセたまご研究所一般公開セミナーが開催され約150名が参加した。最初に主催者を代表して、イセ食品(株)会長 伊勢彦信より挨拶があり、引き続き講師3名による講演とパネルディスカッションが行われた。


(写真左から)
受付風景、配布資料、伊勢会長の挨拶

講演1「アホウドリの保全 -研究者の苦労と喜び-」
山階鳥類研究所 保全研究室長 出口 智広先生

アホウドリのライフサイクルや世界のアホウドリの紹介、アホウドリ類の分布や現状についての紹介があった。その後、アホウドリ類が絶滅危惧種となった経緯や保護活動について、また、実際に山階鳥類研究所の出口先生が参加したアホウドリ回復計画、小笠原諸島の鳥島での取り組み、地滑りの危険性のある燕崎から同じ島内の安全な初寝崎への繁殖地の移設について、また鳥島から遠く離れた聟島(むこじま)へ新しい繁殖地を形成するために、幼いヒナを移送した経緯や方法などについてお話があった。このような取り組みの結果、現在では鳥島や聟島、媒島(なこうどじま)などへ移送したヒナが帰還するようになっただけでなく、帰還したヒナによる営巣が確認されており、個体数、つがい数が確実に回復している現状について説明された。


(写真)
出口先生

講演2「鳥インフルエンザウイルスを正しく理解しよう」
北海道大学 大学院獣医学研究院 微生物学教室教授 迫田 義博先生

はじめに、インフルエンザウイルスの構造や種類、宿主についての紹介があり、その中でも高病原性鳥インフルエンザウイルスとはどのようなもので、どのように鳥インフルエンザが発生するのかのお話があった。また、日本では野鳥の高病原性鳥インフルエンザウイルスによる死亡例(発生)が毎年みられるものの、家禽(ニワトリ・アヒル)が原因となる鳥インフルエンザの発生数は非常に少ないことも紹介された。それは日本の家禽飼育や危機管理がしっかり行われているからだとの説明であった。鳥インフルエンザウイルスが拡散する原因は、必ずしも野鳥だけではない。特にアジア地域では鶏やアヒルなどの食鳥にワクチンを使用することによって、インフルエンザ症状の出ない感染(不顕性感染いわゆる “見えない感染”)が発生しているという。感染した家禽を売買のために持ち運び、時には国境を越えて、遠く離れた場所にまで売りに行くことで感染地域を広げている。人による鳥インフルエンザウイルスの拡散が、非常に大きな問題であると指摘された。


(写真左から)
司会 奥野先生(山階鳥類研究所 所長)、講師 迫田先生

講演3「イセグループ 養鶏農場の防疫・衛生管理 ~卵の安全と安心~」
イセ食品株式会社 品質保証室 加瀬 貴教先生

イセのたまごが、産地からご家庭に届くまでの流れ、伊勢グループの採卵農場やパッキング工場について紹介があった。パッキング工場では機械による卵の大きさや、汚れの検査、ひび・割れ、血液の混入のないことなどが自動的に調べられるが、機械による見落しがないように、最後は、人による目視でダブルチェックを行っていること。また、一定量のたまごを割って、卵黄の盛り上がり、卵黄の色、殻の硬さ、殻の厚さ、栄養素としてのDHAや脂溶性ビタミンなどの含有量が常に基準値以上であることを確認・検査していることが説明された。また、パッキング工場だけでなく採卵農場でもサルモネラ菌を中心とする細菌検査を実施していること、車両や人の消毒を中心とした防疫体制をしっかり整えていること、特に今回のセミナーの目的でもある鳥インフルエンザウイルスへの対策が行われていることなどが紹介された。このように厳密な品質管理をすることで、イセ食品のたまごは、「安全と安心」が保障されているとの説明であった。その他、日頃、品質保証室に寄せられる、よくある質問とその回答例についても紹介があった。


(写真左から)
茂木(イセたまご研究所 副所長)、加瀬先生

パネルディスカッション
司会を島﨑(イセたまご研究所長)が務め、会場の参加者の質問に答える形で約40分間、活発なディスカッションを行った。


(写真)
パネルディスカッションの様子

閉会の挨拶
イセ食品㈱専務取締役 福澤淳一より、閉会の挨拶が行われた。


(写真)
福澤専務

(文責 イセたまご研究所)

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